rider notes

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

信州|10.九死に二生

 さて、ここからはもうおまけなんですけど、帰りの高速では、恵那峡SAで高速走行の支度を整え、行きにも寄った養老SAでもご休憩。

 その後は、草津PA

 おしっこを済ませてバイクに戻ると、横浜ナンバーのNC700が隣に。新しいバイクやなぁ…と思いながら支度をしていると、「こんにちは~」と声をかけられた。振り返るとボクよりもちょっと若そうなお兄さん。話してみると、結婚して10年近くバイクをおりていたのだが最近リターンしたことや、今は横浜に住んでいるが連休が取れたので大阪の実家に帰っている途中だということなどを話してくれた。

お兄さん「ここまでどこを通って来はりました?」
bar「ボクは中央道からそのまま名神です」
お兄さん「ボクは伊勢湾岸道から来たんですけど、風が強くて名古屋港の橋で吹っ飛ぶんちゃうかと思いましたよ笑」

 なんて話をし、お互い、「んじゃお気をつけて~」

 お次は家からほど近いSA。ここからだとあと15分もすれば帰宅だ。

 またまたおしっこを済ませて支度をしていると、後からやってきたドカ・モンスターに乗ったおじさんに話しかけられる。東京から和歌山の実家に帰っている途中だという。

bar「あぁ。そういえばさっき草津のSAでも、横浜から大阪の実家に帰る途中っていうお兄ちゃんがいましたよ」
おじさん「あ。ひょっとしてHondaに乗ってなかった?」
bar「はい。NCでした」
おじさん「彼なら東名阪の御在所SAで会いましたよ!」
bar「そういえば伊勢湾岸道で風に吹かれて怖かったって言うてました!」

 伊勢湾岸道からならそのまま進めば東名阪に入る。名古屋港の風にビビりまくり、東名阪に入ってすぐの御在所SAに避難するような思いで入る可能性は非常に高い。

おじさん「ライダーの世界は狭いねぇ笑」
bar「確かに」

 するとどこからか戻ってきたハーレーに乗ったおじさんも加わってきて、3人で盛り上がる。モンスターのおじさんはボクより少し年上で、ハーレーのおじさんはボクとほぼ同い年くらいかな。モンスターのおじさんは年上とは思えないほどとっても謙虚で話も楽しかったのだが、ハーレーのおじさんは「いかにもハーレー好き」の雰囲気をぷんぷんと漂わせるワイルド系。ライダーミーティングも主催しちゃうような大物らしく、ボクらは「すごいッスね~」なんて合いの手を入れていた。

 ひとしきり話をしてから、んじゃ帰ろっかーということになって、モンスターのおじさんだけが着いたところだったので残り、ハーレーのおじさんとボクが同時にテイク・オフ。

 本線に合流すると、後ろからきたハーレーが追い越し車線を(おそらく)ぬうをKm/hは出しているであろう速度でボクをビューン!!!!! と抜いて行っちゃった。ボクはもうすぐ着くからこのままちんたら行こうっと……と思ってたら、はるか前の方でパトライトがくるくる回ってるような気が…。

 まさかな……と思って進んでいったら…いやな予感は的中。ハーレーのおじさんが思いきり捕まってた…

 最後の最後で、「九死に二生を得た」ツーリングだったのである。

(おしまい)