rider notes

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

信州|5.そして伝説へ

 稀代のオチでツーレポはおしまいとなるはずだったのだが、実は本当のオチがあったのだ。帰りは名古屋で帰宅ラッシュにぶつかるであろうことを予想した僕たちは、休憩も少なめに帰路をスムーズに走っていた。

恵那峡SA)

(御在所SA)

 名古屋高速も意外とするする乗り切り、東名阪から名国に入って針テラスも過ぎ、快調にばびゅーんと走っていたところ、車線変更した瞬間にナニカを思いっきり踏んでしまった! Σ(゚ロ゚;)

 すぐに前輪がブレ始め、「これはパンクに違いない」と思った僕はスピードを一気に20Km/h以上落として、超のろのろ運転。後ろからビュンビュンに吹っ飛んでくる車やトラックが強烈な圧をかけてくる中、死ぬんちゃうかと思いながら、なんとか次の休憩地点に決めていた香芝SAに入ってタイヤを見てみると、

先輩「『温泉なんかもうええっすわ』とか言うてるから、そんなことになるねん」

 もう「がっくし」なんて言葉では言い表せないくらい久々に凹んだのと、無事にSAまで生き延びられたことの安堵感がないまぜになってどういう反応をしてよいのかさっぱりわからなかったのが本当のところだ。

 バイク屋に電話しても、この時点で午後8時だっただけにすでに絶賛閉店中。結局JAFに連絡したところ、レスキューが来るのは1時間後とのこと。

(すっかりお手上げ)

 職場では鬼の教官と噂される先輩もさすがに凹んだ僕を見かねてかアレコレと提案してくれたものの、申し訳ないのでご丁重に先にお帰りいただくことに。

 1時間後に来てくれたJAFのおっちゃんのトラックに載せられた四郎号ともども、ツーリングなのにトラックに乗って残り50Kmの道のりを帰るハメになった。

bar「すんません。こんな時間に遠いところまで」
おっちゃん「たまにありますから」
bar「50Kmも陸送することってあるんですか」
おっちゃん「たまにですけど」
bar「やっぱし」
おっちゃん「一回だけ、正月に名古屋まで行って大阪に陸送したこともありますから」
bar「げ」
おっちゃん「でしょ? 片道だけで150Km以上ありましたから」
bar「そっかぁ……」
おっちゃん「ナニかを踏んだんですよね?」
bar「はい...」
おっちゃん「こう言っちゃぁなんですけど、あの道(名国)で転倒してたら終わってたでしょ」
bar「そですね......」
おっちゃん「ものは考えようですよ。バイクや車は修理したら直りますけど、体は一つですから」

 JAFのおっちゃんに慰められる始末であった。

ほんとのおしまい)