少し前にその存在に気づき、一度行ってみたいと思っていた美術館があった。今回は、「明日やろうは馬鹿野郎」シリーズにならないよう、あらかじめマップにマークを付けておいた。奈良博からさほど遠くない、学園前駅に近い閑静な住宅街の中に佇む、大和文華…
朝9時すぎの奈良公園はとても穏やかだった。鹿せんべいをあげようとして鹿に追いかけられ、キャーキャー嬉しそうに走り回る外国人旅行者たちの姿もいいかげん見飽きたほどだが、それでもまだ朝のゆったりした時間が漂っていた。 今回は、特別展「神仏の山 吉…
昨年(2025年)は関西万博開催記念と銘打って、京博、奈良博、大阪市美のそれぞれがほぼ同時期に大々的な国宝展を開催したのはまだ記憶に新しい。ちなみにその時期のぼくは、それぞれの国宝展に2回ずつ参戦するという修験者のような日々を送ったわけであるが…
夜半からの激しい雨風が予報された、とある春の日。 「満開まであと数日。でも今日を逃せば花が散ってしまうかもしれない……」 そんな期待と焦燥が心の中でない混ぜになったぼくたちは、奈良・桜井へと車を走らせた。道すがら、ところどころで見える満開を迎…
知らぬ間に我が家の恒例行事になりつつあるいちご狩りへ、今年も出陣。去年は参加できなかったので、ぼくは2年ぶり。 果物狩りではたくさんの品種を揃えていることを売りにしているところが多いようだけど、JAが営むこのビニールハウスは、和歌山が誇る「ま…
前々から知っていたのに、なぜか一度も行ったことがなかった。商都で唯一の重伝建(1997年指定)、富田林のことだ。 思えば奈良五條や湯浅だって同じだった。泉州地方から比較的行きやすいにも関わらず、なぜか今まで足が向かなかった。理由はわかっている。…
あいにくの雨だった。 しかし、この日は久しぶりに愛する奥様から放流された貴重な休みだ。これといった急用もなかったので、以前から少し気になっていた大阪市立美術館の特別展「妙心寺 禅の継承」を見に行くことにした。人のあまりいないてんしばの中を、…
気づけば真っ白な毛並みがもこもこしている烏骨鶏や、長い尾の鮮やかな東天紅も混じっている。キャーキャー言いながら鳥たちと戯れる愛する奥様の無邪気な姿を見ていると、ふと奈良公園の鹿たちが脳裏をよぎった。 あちらが「神の使い」なら、ひょっとしてこ…
とある休日。 これといった用事もなかったので、ぼくは心ゆくまでの寝坊を決め込んでいた。窓から差し込む陽光が、今日という日が穏やかな一日になることを予感させていた……はずだった。 リビングにのっそりと這い出すと、そこにはなぜか、すでにお化粧も着…
少しだけ時間が空いたので、紀の川フルーツラインへ。 展望が開け、風が心地よく吹き抜ける道。数台のバイクが、軽やかにすれ違っていく。 股の下から全身に響くメカノイズ。エンジンの爆ぜる熱気。グローブ越しに伝わる、車体の確かな重み。 それらは、もう…
駐車場がやたらと広いコンビニ、さほど大きくない家電量販店、固くシャッターを下ろした店、営業しているのか判然としない食堂。道沿いの景色がありふれた地方の風景に変わっても、そのまま北へ進めば、やがて道は湯浅へと繋がる。 車を止めようと「まちなみ…
田辺市内で昼めしにいいお店があればと検索してみるが、何軒か見ているうちにだんだんめんどくさくなってきた。あらかじめどこへ行くかを決めるのはいつも苦手だ。そもそも「たくさんある中から最適解を探す」という作業は、昔から好きでも得意でもないのだ…
阪和自動車道を、思っていた以上の軽快さで南へ向かっていた。ナビに表示された到着予定時刻が、気づくたびに少しずつ早まっていく。 雲マークだけという潔い曇天予報だったのに、フロントガラスの向こうに広がる南の空は、申し訳程度の雲を浮かばせながらも…
「節分の気分を味わいたい」 愛する奥様からの唐突の告白。これは叶えねばなるまい。 っつか、「節分の気分」って何だ? 呆然とするぼくに向かって、「念のためにいろいろ調べてみた」と挙げてきたのが、 成田山不動尊(寝屋川市) 大阪天満宮(大阪市) 住…
車に戻ってドアを閉めた途端、思わず「暑っ!」と声に出るほど車内は熱を溜め込んでいた。慌ててクーラーをMAXにし、着ていた上着を一枚脱ぐ。「ホントに12月かよ……」と呟きながら、次の目的地を探すため、Googleマップをぐるぐるなぞってみる。すると、ここ…
年末も近いある週末、「日本屈指のパワースポット」として有名な大神(おおみわ)神社へ、我が身をお祓いしていただくべく出撃することにした。聞けば愛する奥様の周囲でも、「毎年参詣している」、「子どもの頃からお詣りしている」、「お詣りならここしか…
その日は朝ごはんを食べてから、二人してクローゼットの断捨離に取りかかった。長年見て見ぬふりをしてきた混沌が白日の下に晒されていくさまは見るに耐え難かったが、やがて新たな秩序が形を成していくにつれ、胸の奥に清々しさが広がっていく。「モノはい…
次の目的地とは、神戸市立博物館。今年は結婚記念デートにかこつけて、ここで開催されている「大ゴッホ展」を見ようという魂胆なのだ。 会期は9月20日から2月1日。土日祝と、いわゆる駆け込みが予想される1月には日時指定のチケットが推奨されているが、今日…
今年も近づいてきた結婚記念日。今回は若干日付がズレたものの無事に休みを奪取することに成功した。そんな11月下旬のある平日、ぼくたちは、まず阪神高速湾岸線で一路神戸へ。想定以上の渋滞に巻き込まれつつ、なんとか京橋あたりにたどり着く。 日本一短い…
前後1週間を見渡しても唯一傘マークのついた日曜日、愛する奥様が熱望していたABCラジオまつりに参戦すべく、大阪は吹田にある万博記念公園へ出撃。 一日中やみそうにないほどの絶望的な雨予報に、各々2種類の傘、レインコート、頭からつま先までの着替え一…
東大寺へのお礼参りとおんなじくらい、早めにやっておきたかったこと。それは野遊びの試験だ。 四郎号との最後になったキャンプ(2024.5) 腕や脚がまだアレなので、現状でテントは張れるのか、調理はどこまでやれるのか、薪は割れるのか、といったことが知…
中は当然撮影厳禁だ エントランスのメインビジュアルにもあるとおり、今年は「瑠璃杯(るりのつき)」(右側)と、あとは「黄熟香(おうじゅくこう)」が目玉である。「黄熟香」(雅号「蘭奢待」)とは香木、要するに「木」であり、見た目だけでいうなら見栄…
今年も正倉院展の季節が到来した。思い出すのは昨年の正倉院展。 去年は愛する奥様と参戦 思い返せば去年の正倉院展で積年の願望を見事果たしたことにより、それまでの博物館熱が堰を切ったように溢れかえってしまい、その後(今年)の国宝展シリーズにどっ…
少し前のことだが、10月なのに最高気温が30度近くになった3連休最終日。快晴ではないが荒天でもないギリギリを突いて琵琶湖に出撃した。 愛する奥様と二人のときには、たいてい「どこそこに何々をしに行く」くらいの見当をつけてから出かけることが多いけれ…
夏を思わせるほどの陽気だった先日、以前から気になっていたカフェに行ってみた。 ちょうどお昼ドキ。ぼくが入店してしばらくすると、サラリーマンのグループやカップルが続々とやってきて賑わい始めた。 消しゴムマジックすげー(一部の写真) 店名の「U.K…
せっかくいい天気だったので、コスモスを見に出かける。 急勾配の延々と蛇行するみかん畑の中のコンクリート道や、林間を縫う陰鬱な空気漂う細い道をクリアしてたどり着いた先は、こぶりな駐車場。そして、なかなかの絶景。 肝心のコスモスじたいは6~7分咲…