プロローグ
ワタクシは愛する奥様から「雨男」と命名されております。週に1日しかない肝心の休みの日に、「雨」「雨」「雨」…。2日前まで「晴れときどき曇り」という予報でも、前日には「雨」予報に切り替わるという悲運の持ち主。それがワタクシなのであります。ところが今回は前日から「晴れ」! 前日の晩に見ても「晴れ」! よし!!!!!
愛する奥様「晩ごはんまでには帰ってくるのよ!」
今回はとりあえず、百名山である伊吹山にアクセスするこれまた百名道になってる伊吹山ドライブウェイを目指します。料金がベラボーに高いこともあって、実は行ったことないんですよね。
朝7時前に自宅を出発。ど~んより曇ってる中、近畿道~第二京阪~京滋バイパスで名神に乗り、いつもの草津PAに8時頃到着。
このあたりではもうすっかり快晴! 誰だ! 雨男なんて言ってたのは!
今日の予想最高気温は32度(by ぐーぐる先生)ということだったので、朝はまだ暑くはないだろうとメッシュジャケに中綿(ウインドブレーク)を装着してきたのが正解。走ってたらなおさら「暑い」にはほど遠いくらいに涼しい。
なので9時頃に寄った伊吹PAで、
喫煙所の前にあった木々で蝉がミンミンミンミンミンミンミンミン…と鳴いてるのが白々しく感じるくらい。
喫煙所の裏からは、本日のメインディッシュである伊吹山がどどーんと見えました。
明らかに周りの山とは威容が違いますな。標高は1377mしかないんだけど、なんでだろう。
伊吹山ドライブウェイ
関ヶ原ICで下りてR365を北上すると、伊吹PAからは20分ほどで入り口に到着。「伊吹山ドライブウェイ」の堂々とした看板が意欲を駆り立てます。
いや~、天気はいいし、涼しいし、こりゃ最高のツーリング日和だわ~、と思いながら進むと料金所。
「二輪車2160円。小銭のご用意を」なんてちっちゃい看板を見たから、んじゃ念のため…と思って料金所の手前で財布の中身を見てみると細かいお金がない(というか二輪であらかじめ小銭は用意できない)。めんどくさいけどそのまま料金所に歩いていって先に料金を払うことに。
さ~、始まるぞ~! 前後に一台の車もないぞ!
ほんと、カーブを曲がるたびにぐいぐい標高を上げていくのがわかります。しかも有料だけに路面もとってもいい。おまけに涼しいもんだから、尚更いい!
伊吹山が向こうに見えてきたあたりで、
ちょっとした展望台(スペース)がありました。
そのままよ月もたのまし伊吹山
その傍らには芭蕉の句碑。
横っちょにある看板には、
『俳聖松尾芭蕉は元禄二年秋(一六八九年)俳諧紀行文「おくの細道」むすびの地・大垣に到着しました。おくの細道の旅は東京深川・仙台松島・岩手平泉・出羽三山・秋田象潟・金沢・敦賀を巡り大垣に至る五ヵ月間、二千四百粁に及ぶ旅でした。この長旅の疲れをいやした二週間余りの大垣滞在中、「そのままよ月もたのまし伊吹山」の句を詠みました。「伊吹山は月の力など借りなくても、そのままで立派な山だよ」という意味です。伊吹山の美しさをたたえた名句といえましょう。』
とありました。ふらふらしてたおじいちゃん的イメージの芭蕉は若い頃からな~んとなく親近感あるんだよね~。
そこからはまたぐいぐいのぼっていきます。
だんだん空が近くなってくるのがわかります。
もうええかげん着くやろ…と思ったあたりの駐車スペースに山のような車だかり。
なんか珍しいもんでも見えるんかな…と四郎号も止まってみる。見ると、すんげー望遠レンズを装着したプロ仕様的カメラが三脚付きでそなえつけられて、よく見たらすんげー数のカメラマン!
カメラがむいてる方向を見てみると、そりゃいい景色が見下ろせるわけですが、ここまでカメラマンが並ぶほどのものは見当たらない……。
むちゃくちゃいい眺めではあるのだが…。「何を撮ってはるんですか?」と聞きたかったんですけど、カメラマンのおじいちゃんたちったら「聞いたらシバくっ!」みたいなオーラでいきなりバイクで来た僕を睨んでた(ような気がする)から聞けませんでした…。
さ、気を取り直して、山頂駐車場へ行くか…と思ったら数分で着きました。
(つづく)