本当に欲しいものは奪わないと手に入れられないんだぜ
と誰が言ったかは知らないが、我が漆黒会社では通説となっている事実である。すべてを放り出して連休を強奪し、勇んで出発。
ただし行き先はフェリーに聞いてくれ。
南海フェリーの切符売り場もあいかわらずの萌えぶりだ。
8時半発のフェリーに乗ろうと家を出たら思ったよりも早く着いてしまったが、トイレ行ったり他のライダーさんたちと話したりしてたらあっという間に時間は経つ。
和歌山から徳島へはたった2時間。しばらくうだうだして退屈しのぎに甲板に出たら、いい天気の予感しかしない空。日頃の行いだな。
そしたら見えてきました四国の大地。
何年ぶりかわからないが四国の大地を踏みしめたワタシと四郎号。とりあえず徳島道で伊予國西条を目指すとする。
西条で高速をおりてR11を西進。GSで四郎号にごはんをやって見えてきたコンビニでトイレ休憩。時計を見たら12時半になろうかとしていたのでついでにおにぎりでお昼ごはん。
喜び勇んで出発したのはいいが、頭の中でさっき見たツーリングマップルを思い浮かべていると、この先のR194からはもう山しか見えないような道で、おまけに今日の晩ごはんの食料を未だ調達してないことを気づいたので、R194の曲がり角にあったコンビニに急遽ピットイン。
関係ないようで関係あるけど、いやぁ、最近のコンビニはすごいね。お湯であっためたらすぐ食える一人分のおかずが山のようにある。料理しないと食えなかった、さらに言うならまともな具材など一切置いていなかった昔とは隔世の感がある。
R194に入ると想定通りもう「ここからは山しかありません」という道。
寒風山トンネルの手前から見える瓶ヶ森は紅葉の残りがまだあった。
やたらと長い寒風山トンネルをバビューンと走り抜け、
トンネルを出てすぐにある旧道に入ってぐんぐんと標高を上げていく。
ほどなくして瓶ヶ森林道の入り口に到着。終わりかけてるけど紅葉も感じられていい感じ。
さすがに肌寒さを感じつつ一服して、いよいよ四郎号初のUFOラインへ突入。
道幅は狭いもののほとんど対向車もいない。しかし常に「かもしれない運転」は大切。「次のカーブでは勢い余った車が突っ込んでくるかもしれない」と思いながら慎重に運転しつつ、それでもけっこう軽快にぐんぐん走っていくと、自念子ノ頭(「じねんごのかしら」1702m)の中腹を縫う道が見えてきた。ここがUFOラインのハイライト!
というのも、菅田将暉くんが出ている車のCMロケ地のもよう(ネット調べ)。 「ひょっとしたら俺は菅田将暉かもしれない」と思いながらハイライトを無事走り終わり、そのまま気分よく進んでいくと、子持権現山あたりからシラサ峠あたりは霧でエラいことなってた。
えー。見えません見えません。霧ダンジョンも菅田将暉テンションでうまい具合にくぐり抜け、ギュイーンと進むと、伊吹山(1502m)の看板もあるよさこい峠。
数台の車がまったりしてたのでワタシも一旦降りて休憩。とかしてたら、やな看板発見。
ここでお時間は3時前。季節(晩秋)と場所(山の中)を考えるとテン場を探すのによさげなのは石鎚スカイライン(県道12号)からR494ではなく、石鎚公園線(県道40号)からR194とみたワタクシはイチかバチかで県道40号線に行ってみることとする。 規制されてたらそのとき考えることとする。
と思ったらなーんにも規制されてなかった。
寒さに軽く震えながらR194に合流して南下し、今度は日本酷道ランキングでは常に上位に入る「ヨサク」ことR439へ。明日は四国カルストに行きたいので、ここからはとりあえず西に向かって少しでも近づいておきたいところだ。
ここらの時点で4時半を回っていたので、いいかげんテン場を決めて入りたいな…と思ったら、突然「ふれあい公園」「キャンプ場」の文字発見。
寒いのにも耐えられんと思い、今日はここをキャンプ地とする! みるみる暗くなっていく中、慌ててテントを設営して焚き火とメシの支度をしてたらあっという間に真っ暗に。
山の中だからというのもあるけど、秋の日は釣瓶落としというが本当だな…などと思いつつ、焚き火の火熾しに多少苦労しながらも、なんとか晩メシもできたのが6時半。
この日の晩餐は白メシ(自己炊飯)、味噌汁(持ってきたフリーズドライ)、デミグラスソースハンバーグ(ファミマ製)。自分で作ったのは白メシだけやん。
あとは焚き火にかぶりつくように当たりながらコーヒーを飲みつつツーリングマップルで明日の確認。
とか調子こいてたら焚き火に当たってるのにいいかげん寒くなってきたのでテントに入ったらあっという間に寝てしまっていたのだった。
~本日のルート~
(つづく)