南海フェリー
四国にうどんを食いに行くため、4時半出発。5時に和歌山港に着いて、5:35発のフェリーで徳島港7:35着、というところまで計画を立てたはいいが、何をどう興奮したのか夜中3時までまったく眠れず。
睡眠時間1時間+フェリーでせいぜい1時間=たった2時間だけで四国の山の中の道を走る自信はない。そこでフェリーを1本遅らせる(和歌山港8:30発~徳島港10:35着)ことにすれば3時間は眠れる。急遽目覚ましを6時半にセットし直したところまで記憶があった。
気づいたら6時半だった。
そそくさと支度をして出発。さすがに9月も中旬となると、朝っぱらはちょっと涼しめ。ちゃちゃ~っと和歌山港へ向かうと、すでに先客多数。中には、バイクの方々が4名もいらっしゃった。
8時になってチケットを買って、フェリー乗り場へ。
いや~、最初は時間に左右されない阪神高速湾岸線~第二神明~明石大橋~淡路島~鳴門大橋での四国上陸も考えてたんだけど、やっぱりフェリーを見るとテンションが上がっちゃいます。旅気分が出ちゃうというか。
徳島までの所要時間は約2時間。やっぱり予想通り途中の1時間は熟睡。目覚めて甲板に出てみたら、四国が見えてました。
四国上陸
徳島港には定刻よりちょっぴり遅れて10時半過ぎに到着。そっからR11に出て北上。吉野川の河口にかかる吉野川大橋を渡るときにあった電光掲示板には気温25度。うむ。なかなかよろしい。
行き先はフェリーの中で迷ったんですが、徳島港に着くのが10時半となると、1時間半も走ればあっという間にお昼。それならちょうどいい頃合いになる高松市内に向けて進むことに。
R11から高松道に乗ると……以前徳島道には乗ったことがあったのでわかっちゃいたんですが、四国の高速って一車線なんですね。車じたいは少なかったんでよかったんですが、そのうち海も見えてきちゃったりしてテンションも徐々に上昇。
とりあえず珍しいもの見たさも手伝って、見えてきた津田の松原SAでストップ。高速じたいも新しさ満点ですが、ここのSAも新しさ満点。なんてったってトイレ(大)がウォシュレット付きなんですから。
山田家
高松市内を目指すのは……そう。う・ど・ん、である。
とはいえいかんせんアウェー。「さぬきうどん 人気ランキング」なんてグーグル先生にでもお尋ねしておけばよかったんですがそんなことをしてるわけもない。そんなボクではあったが、行きたいうどん屋さんがあった。
それは「山田家」。それはそれはご立派なお屋敷とそれなりの値段設定。製麺所がやってるような「ほんまもん」じゃないかもしれないんですけどね。
もうずいぶん昔になりますが実はボクの実家が高松市の隣町の牟礼町にあったことがありまして(転勤族)、何度か行ったときに親に「うまいうどん屋に連れてってやる」と何度か連れていってもらったことがあったんです。まぁこのトシになると「懐かしい」って感情で動くようにもなるわけ。
R11から、「確かこのへん」って勘だけでR11から逸れて琴平電鉄の線路を越えてゆ~っくり進むと、やっぱりありました。
この先、このご丁寧な案内が電柱という電柱すべてにありますので迷うことは100%あり得ません。「あ~、確かこんな雰囲気の道ぃ~」と思いながら進むと、やってきました山田家。時刻はほぼジャスト12時。まさにお昼ドキです。
山田家さんは100年以上前の庄屋さんのお屋敷を改装してお店にしてるだけあって、いいムード。料理の値段も普通っちゃぁ普通なんですよ。さぬきうどんの代表・釜たまうどんも(確か)550円くらい。ボクはせっかく来たんだからって奮発して、天ぷらと押し寿司がついた釜たまうどん定食をいただきました。
製麺所がやってるような、気さくで儲け度外視な感じも好きですけど、こういうような感じでいただくのも悪くありません。ゆっくりとうどんを食べてのんびり庭を眺めて、お店から出て見上げると山頂の形がとてもユニークな五剣山(八栗山)の頭がちょろりと見えました。
屋島ドライブウェイ
今回のツーリングの第一目標は達成。あとはせっかくここまで来たし、大河ドラマで「平清盛」もやってることだし、ってわけで、庵治町・牟礼町の隣にある屋島でも行きますか。
屋島へは屋島ドライブウェイ(料金:430円也)で山頂にある屋島寺まで。
ビューン! と走ったところにあった展望台があったので、五剣山方面のパノラマ写真をどうぞ。
ギュイ~ン! と上っていくと、やたらと広い駐車場に出ます。
お寺じたいにはあんまし興味がなかったんですが、せっかくなんで少しだけ散策を。
なんて気楽に考えてたら、やっぱりここは源平の戦いがあった場所。かれこれ800年くらい前の話。上の写真は「血の池」なんていう、オドロオドロしい名前のついた池。源平の戦いに勝った武士たちが、血に染まった自分たちの刀を洗ったので池の水が血に染まったと言われているそうです。ひー!
真偽のほどはさておき、ここまで歴史がある場所なんてそうそうあるわけじゃありません。そこから奥に進むと、すげー立派なお寺でしたぞ。
奥にあった宝物館で屋島の戦いにまつわるいろんなものを見学してから下山。再びドライブウェイを下ります。
ところで屋島ドライブウェイですが、途中に「不思議な区間」があるのを知ってますか? 上ってるように見えるのに道に置いた缶ジュースが向こう側に進む…みたいな、まぁいわゆる「錯覚」ってやつなんでしょうが、ボクは昔から全然「錯覚」に見えないんですよね。なので今回もパス。
高松市内をパス
さて、ここからはお次の目標へ向けて再びR11に出ます。R32に出るためにはR11で高松市街地を抜けなければならん。
ツーリングに来たのに町中を通らねばならない憂鬱さといったら、数学の問題を解く憂鬱さに勝るとも劣らないものなのだ。
なんとかR11からR32にスイッチ。R32じたいはバイパス状になってて、面白味もな~んにもなく、南下するにつれて車が少なくなってくるから気分よくビューンと走ってると、反対車線に白バイを2台も発見。向こうはボクとすれ違うときに、間違いなくボクを目で追ってました。ひー。反対車線で助かった~。
気疲れを感じたので、見えてきた道の駅清滝というところでコーヒー休憩。
ここでは本当に缶コーヒーを一本飲んだだけですぐに出発しちゃったのだが、帰ってツーリングマップルを見てたら、「さぬきうどんアイス」なるものがあったらしく、もったいないことをしてしまった。
(つづく)