rider notes

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

山陰|5.大山 後編

 確かにツーリングマップルでも✕マークが連打されている地点ではあるのだが。

 しかもここは環状道路では最北地点。この✕✕区間を乗り越えねば南に進めない。

 通行止めなんて看板を見たら昔はなぜだかわからないがよけいに燃えてお構いなしに突撃した(ただしほんとに進めなくなって結局戻るハメになった)のだが、さすがに300Kgの車体で狭い山道をUターンする気力はない。

 ぐぬぅ……と唸っていてもしかたない。ここは一旦広域農道で琴浦町(海の手前)まで北上して県道44号線に入るしかあるまい。

青色が通行止めになったルート。赤色が遠回りをするルート

 距離的には大きく迂回することになったが、この広域農道と44号線が見事なほどの快走路。

 覚悟した交通量はほとんどなく、路面もすこぶるよくて、これはこれでアリだなと内心ニヤニヤしながら快走しつつ先ほどの県道34号線からの降り口あたりの前を通ったが、コチラにもやはり通行止めの看板が大きく出ていたからやっぱり無理だったんだな。

 地蔵峠を越えてぐんぐん進むと、鏡ヶ成に出る。ここが蒜山大山スカイライン入り口。

 そう。通行止めを食らい大きな迂回を強いられながらも南下してきたのは、何が何でもこの道を走りたかったからだ。

 なんとか目的の道に入ったら、鍵掛峠と並んで大山屈指の展望を誇る鬼女台へ。

 こちらは岡山方面からも比較的アクセスしやすい位置にあるためか車もバイクも鍵掛峠とは比べものにならないくらいいて、駐車場もまずまずの混雑具合いだった。

 なかなかの暑さもあり、小さな売店はあるのでなんならココでソフトクリームでも……と頭によぎったのだが、ふと目に飛び込んできたのは、

 行きのSAでも飲んだような気もするが今回は違う。なんといっても「プレミアム」。「Premium」だ。見逃す手はない。

 ここでも近くから来たであろうおっちゃんから声をかけられる。

「ゼファーじゃ。ええバイク乗っとられるねぇ。わしもこの頃にCB1100乗りよったんじゃけど、年取ると体がたいぎい(体に堪える)けんね。降りてしもたんよ。これから帰りなさるんかね。気をつけて帰りんさいよ」

 心からお礼を言いたくなるようなおっちゃんだった。

 さて。

 蒜山大山スカイラインを麓まで下りきったら、ついでに蒜山高原も走ってみる。ここからは県道422号線。「蒜山高原線」という名に恥じない爽快な高原道路だ。

 R313まで出たらあとは米子道・湯原ICまで旭川沿いをするするする~っと。

 米子道に乗ったらあとは、突如として訪れたケツの痛さとの孤独な戦い。とはいえPAのたびに止まっていたら時間がいくらあっても足りないので、せめてSAごとにと思い、中国道・勝央SAと、

 加西SAで休憩したら、

 ケツの疼きもなんとなく治まったような気がしたので、あとは家まで一直線。なんとか耐えられるもんだな。

(おしまい)