rider notes

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

山陰|1.松江城

 GW以来のお泊りツーリング。

 GWの山陰海岸から一ヶ月半しか経っていないのだが、行き先は山陰地方。

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 懐かし(というほど時間は経っていないが)の中国道ではタンクローリーがいい感じのスピードで走っていたので、しばらく後ろについて走る。

 というか、凸レンズのようになったタンクに映る自分の姿を見ながら走りたくなってしまうのはなぜだ。

 西日本の大動脈である中国道だが、山崎あたりを越えるとただの「田舎の高速道路」といった風情に。落合JCTから米子道に乗り換え、9時半頃に蒜山高原SA。

 蒜山とくればコレは外せまい。

180mlで240円設定にやる気が感じられる逸品

 天気がよさげなら大山・蒜山を先に回しても(=今日行く)いいかなと思っていたのだが、悪くはないが雲がどんよりかかっていたので明日にとっておくことにしよう(このあたりはある意味博打に近いのだが)。米子道も米子や松江が近づいてくればそれなりに交通量も増えてくる。

 バイパス松江西ICで下りたら、いよいよ今回のツーリングがスタート。R9に入ってまずは宍道湖沿いをわずかに進み、

 県立美術館の交差点をお城方面へ曲がって橋を渡ったらすぐにあるのがミートショップきたがきさん。

 検索したら山のように出てくるので是が非でも寄りたかったお店。チョイスするのはツイッター民がこぞって絶賛するビーフコロッケ@150円。

 先客たちが「12個ください」「8個」「14個ね」と平然とした表情で次々に買っていくのはびっくりしたなぁ。松江市民のコロッケ消費量はそんなに高いのか? そんな中、ぼくは「2個で……すみません……」と小さくなって頼んだのだが、お店のお姉さんはニコニコ対応してくれた。

 食べかけの写真も撮るには撮ったが、はしたないことこの上ないため自粛するとして、「ビーフ」と銘打っているだけあって普通のコロッケよりお肉の割合が遥かに高く、歴戦のツワモノであるツイッター民もこりゃ褒めちぎるわと納得できる逸品だった。

 念願のビーフコロッケを堪能したら、お次はやはり松江城。ちゃんと二輪の無料駐輪場があるのも好印象。

 見えていた石垣から看板どおりにぐるっと回って進んでいくと、これまた立派な石垣の上に見えてくる「いかにも」な天守閣。

 「いかにも」というのは、ここ松江城天守閣が国宝五天守*1の一つだから(もちろんだが現存十二天守*2の一つ)。

どーん

 そして国宝天守にはつきものの急勾配の階段。

 こういう階段をえっちらおっちら上りながらいつも思うのは、「昔のお侍さんたちは健脚だったんだなぁ」ということだ。天守台という限られたスペースの中で可能な限り床面積を取るために階段はこうせざるを得ないんだろうな。

 関ヶ原の戦いの前哨戦で功のあった浜松12万石の堀尾忠氏が隠岐・出雲24万国に加増転封。忠氏が入った月山富田城は戦国時代には尼子氏や吉川氏が入っていた典型的な中世山城だったために水上運送や城下町を整備しやすい宍道湖畔のこの地にあった末次城跡に新たに城を築き、1611年には現在の松江城の原型が成る。

 天守が国内では5例目となる国宝に認定されたのは2012(平成24)年。その決め手となったのは、同じく城跡内に建つ松江神社で築城時期を特定できる「慶長拾六年正月吉祥日」などと書かれた祈祷札が見つかったためだと案内板にもあった。そして住民悲願だった国宝に指定されたという経緯がある。

左:「いかにも」な柱や梁も必見
右:天守から南方面に宍道湖を望む

 なんやかんやと1時間たっぷり松江城を堪能したら、再び四郎号に乗ってスタート。R431から、

 鳥取大学の前を通って県道21号線に入ったら田舎道。これで一気に日本海を目指す。

 ほどなくして海が見えてくるとなぜか一気にテンションが上がる。

 海に出るとそのままスイッチする県道37号線は、海あり、

 山あり、

 小さな港町あり。

 惣津というところにあった展望台で海を望むと日差しを遮る雲もほぼなくなり、雰囲気は初夏だ。

 美保関町からはR485に折れて日本海とは一旦お別れ。境水道まで出たらR431もあっという間に、県道2号線を直進するのだ。

(つづく)