新穂高ロープウェイ
実はさっきの北アルプス大橋を先に進んで突き当たりを右に曲がると新穂高第2ロープウェイ駐車場。
ん? 「第2」ってことは、「第1」があるんだな…。というわけでいったん中尾温泉を下までおりて県道475号線を奥まで進んでいくと、やたら大賑わいのロープウェイ乗り場近く。こちらが「第1」。
そこで交通整理をしていたおっちゃんをつかまえて話を聞いてみると、ここからだとまず第1に乗って降りてから少しだけ歩いて、今度は第2に乗る仕組みとのこと。つまり、さっきの「第2」というところまでバイク(車)で行くと第1ロープウェイが省略できるから、ロープウェイの料金は少しだけ安くなるらしい。おっちゃんにお礼を言って、さっきの第2の乗り場へ。駐車場入り口を入って、ずずずいっと奥まで進むとでっかい駐車場アリ。
上の写真にもある通りホントは観光バス専用っぽいけど、一番奥はバイク用にスペースあり。バイクもボク以外に5台はいましたな。何やらシンセサイザーのマタ~リとした音が心地よく聞こえてきますが……それにしても暑いっ。冬ジャケを脱いでTシャツ1枚。
そこから階段を上ると左手にビジターセンターがあり、右手に進むとロープウェイ乗り場やら露店やら休憩所やらがあって、それはそれはすげー人の数。そりゃ祝日でこの天気やもんね。
飛騨牛串焼き!!! 飛騨牛コロッケ!!! という甘い誘惑に……負けてしまい、安い方のコロッケを買って食しながら屋根の下の日陰でしばしご休憩。
上り下りするロープウェイを見上げながらボクは悩んでいた。
「乗るべきか乗らざるべきか……」
そう。若かりし頃のボクは極度に金がなく、高速道路はもちろん、こういった「お金がいること」をほとんど避けていたのである。
しかし、今なら乗れる。しかし、たった一人なのに往復で2700円もするのは確かに高い。しかし、高いけど、かな~り無理すれば乗れないこともない。しかも追い打ちをかけるように「ただ今ぁ~、新穂高ロープウェイではぁ~、10分間隔のぉ~、フル稼働にてぇ~、お客様にはぁ~、ほとんどぉ~、待ち時間無しでぇ~、お乗りいただけますぅ~」という若い女の子のイライラする喋りのアナウンスが聞こえる。まるで、「告白しようかな」「でもフラれるのはこわいしな」「でも告白せずに後悔したくないしな」と迷いまくる乙女のようである。
いいトシのおっさんがたかがロープウェイに乗るか乗らないかでさんざん悩んだ挙句、「せっかく来たんだから乗っちゃえ」とあっさりと結論を出して窓口でチケットを購入。乗り場に案内されて5分もしないうちにロープウェイ到着。
このロープウェイは2階建て。定員は全部で120名っていうんだからでっかい。乗ってから終点の西穂高口駅まではたったの7分とのこと。乗ってからちょっとしてふと下を見ると、
あっというまにこんなところまできて、また遠くの笠ヶ岳や西穂高に気をとられているうちにたどり着いたのが、西穂高駅の屋上にある展望台。まず正面には笠ヶ岳。雲の高さとほぼ同じなのがよくわかる。
反対側の西穂高岳。こっちも雲に隠れて山頂は見えず。無念。
いやぁ……これでも北アルプスのほんの一部やからね。でかすぎるぜアルプス。
ちなみに「本格的な登山装備をしていないお客様は西穂高口駅からは出ないように」とのアナウンス。ま、遭難したくないのでボクはおとなしくしてたのだが、そのうちなんだかちょっと雲が出てきた。山の天気はホントに変わりやすいんやなぁ。というわけで退散。
帰りのロープウェイから乗鞍方面を見てみると、ど~んより……
本日の寝床はいずこ
ま、乗鞍は明日にしておくか……なんてのん気にバイクまで戻って時計を見たら4時前。ぼちぼち泊まるところを決めなあかん。とりあえず県道475号線を戻り、
R471に入ったところにACOOP発見。
いくらかは食材を持ってきているので、晩飯と明日の朝飯の分をちょこっと買ってバッグに詰めてからツーリングマップルを取り出して、今からキャンプ場探しである。
(つづく)