夜中のわけのわからない時間に目が覚めたものの、驚異の保温力をもつコールマンのタスマン-18のおかげで即寝後、朝6時には起床。外部に出てる顔面だけが異様に寒いのでシュラフからすぐ出る気にはなれなかったのだがそうもいってられん。
四郎号にも手伝ってもらって朝露にまみれたシュラフとテントを乾かそうとするものの、なかなかお日さまも照ってくれない。お日さまを待ってるとそのうち日も暮れそう…などとしょーもないことを考えながらタオルで露を拭きまくって早々に撤収。今夜のテントはある意味ギャンブルだな。
テン場代は炊事棟の壁に「近くの交流館というところに払いに来い」という貼り紙のみ。バックレることもできるが良心に訴える戦法をとってきたので、ここはおとなしく払うことにする。いい人アピールではない。いいトシをして後ろめたいことはしたくないというオトナの心理である。
お金も払って気分もすっきりしたところで、四国カルストへ出陣するため、しばし酷道日本代表でもあるヨサクことR439を西へ。しかし昨日以上にいい天気の予感しかしない。
R33との重複区間を終えて再びヨサクへ分岐する地点が近づいたのだが、
は?
なぬー!
立ってたお兄ちゃんに聞いても要領を得ないので、看板でよ~く地図を見て出発。よく知らないところでの迂回路というのも多少のドキドキ感があるものだが、
結局要所要所でちゃ~んと係員の方や案内の看板があって迷うことなくスムーズに行けたぞ。
ヨサクに復帰できたのはいいもののこのあとのことを考えるとガソリンが心もとなくなってきた。「四国の山の中では2つ目に見つけたGSで給油せよ」とはその昔知り合った旅仲間の言葉なので、そのとおりまず見えてきたGSをパスし、
少しして見えてきた昭和シェルに突撃。
bar「この先にコンビニとかありますか?」
おばちゃん「この近くにはないけど、この先ずっと南に下った梼原(ゆすはら)というところに行ったらお店はあるよ」
bar「ありがとうございました~」
昭和シェルからしばらく行くと、徐々に酷道の素顔を見せ始めるヨサクさん。
矢筈峠にあるトンネルでは工事をしていたので、ちょっと待てのサイン。
待ってる最中に気づいたのが、「四万十源流点」の看板。
ここでツーリングマップルを確認すると、「探索を楽しむ。湧き水をぜひ飲んでおきたい。オフロードバイクで」とあったので断念。
工事中の矢筈トンネルをクリアすると、そこからはいよいよヨサクの本領を発揮し始める。
政令指定都市になるにはそれなりの基準があるように、国道になるにもなんらかの基準があると思いたいのだが、こういう酷道を走るとそんなもんあるわけがないと思い知らされる。よくわからん……。でも「国道だ」と思うから「こんなんアリかよ」と思うだけで、まぁよくある山間の道だと思えば普通だ。とか思ってたらいきなりきれいに整備された二車線になる。ツンデレかよ。
そして県道48号線に分岐に到着。ここを上りきればいよいよ四国カルストだ。
ヘアピンを繰り返すたびにぐいぐい標高が上がるのを感じながら、対向車が来たらアウトだな…という道幅も理解はできる。だって県道だもん。
「東津野城川林道」と合流したところからは道もほぼ平坦になり、
天狗荘を左に曲がるといよいよ四国カルストだ。
(つづく)