RIDER NOTES

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

長州|5.ケツとの戦い

津和野城

 県道13号線からそのまま進むと、知らんうちに津和野の町中へ。どっかに「津和野城跡」みたいな看板があるだろうと思いながらきょろきょろしながらゆ~っくりと走るもののいっこうに見当たらず、気づいたらJRの津和野駅前。

 知らない町ではまず駅に行け、というのは僕がまだ若い頃、ツーリングの途中で知り合った年上のライダーさんから教えてもらったツーリングの鉄則なのだが、今回のようにな~んも考えずに駅前に来るということもたまにある。今回も津和野の町の見取り図が看板になっているのを発見。

 ふむふむ……え、津和野城に行くのにリフトがあるんや! と思いながらも、どうやらそのリフト乗り場は知らんうちに通り過ぎていたもよう(というか一本道がちがってた)。道順を頭の中にたたきこみ、再び津和野の町の中を走り抜け、

 やってきましたリフト乗り場下の駐車場。

 階段を上って、もう一つ上がると、そこがリフト乗り場。チケットを買う前に観光案内図を見てみると、けっこうな比高なのね。なんでも「山陰の天空の城」と言われることもあるそうな。JAFカードを見せて50円引きの往復400円でリフトチケットを購入し、すぐにリフト搭乗。

 5分ほどリフトで上ったら、ここからいよいよ城攻めスタート。10時半も過ぎると家族連れの方々やハイキングの格好をした人たちに紛れてゆっくり歩いていきます。

 上ったり下ったりを繰り返して10分ほど進むと、三段になったご立派な石垣が見えてきました。

(石垣修復のためこんな階段もところどころにアリ)

 萩城とは違い、津和野城の歴史はそこそこあって、吉見氏によって13世紀末に築城が始まり、それ以降吉見氏の居城となりました。吉見氏は大内氏から毛利氏に属し、関ヶ原の戦いで西軍についたために敗れ、毛利氏とともに萩へと移っていったそうな。その後、坂崎直盛が入城。大規模な石垣など今の城郭に改修したものの改易になり、その後亀井氏が入って明治維新を迎えました。

 けっこう汗かきながら、やってまいりました本丸跡。

 ジャケットを脱いで石垣の際に立って風に吹かれながら、津和野の町を一望します。

(「山陰の天空の城」らしいが「天空の城」もやや食傷気味だな)

 風もうっすら吹いて涼し~。しばらく芝生に座ってのんびりしてから戻ることに。そうそう、本丸に来る途中にあった「出丸」にも立ち寄ることにします。

源氏巻の決意

 再び駐車場に戻り、タバコを吸いながらなにげなくスマホをチェックすると、明日は大阪から中国地方のどこもかしこも未明から雨。マジかよ。雨の中テントを撤収するのは憂鬱やなぁ…と思いながら、な~んにも考えずに出発……したところにお土産物屋さんを発見。

 そーいや津和野の町なかでも「源氏巻」って看板をいくつか見たな…と思いつつオバアに聞いてみると、「津和野唯一の名物」だそうで、どら焼きが平たく長くなったものとのこと。

オバア「今日はええ天気やけど、明日は雨になるみたいやね」
bar「みたいですね。憂鬱ですー」
オバア「ここらは山の中じゃけん、ちょっと雨が降ったら雲が残るんよ」

 五本セットをゲットし、お店の隅の屋根の下で作戦会議をさせてもらうことに。このまま日本海に抜けて海沿いに益田、浜田、大田を経由して久しぶりに三瓶山に向かうか、ここから中国道に出て帰っちゃうか……と、いろいろ考えた挙げ句、帰ることにしました。

県道226号線

 ルートを確認して、お釣りを渡してくれたオジイと優しいオバアにお礼を言い、出発。一旦津和野の町に戻り、JRの高架線路を越えてすぐにある県道226号線に入ります。ヘアピンを何個かクリアしながらぐいぐい上っていき、あっという間の林道ムード。これまたなかなか気持ちよさげな道でしたぞ。

 と思ったら、「中国道→」みたいな小さな看板がもう出てきて、右折する間際にあった石碑には「大規模林道」という実も蓋もない名前ながら、なかなか広い道。

 そうこうしているうちに再び県道226号線(→鉄板級の快走路)に入り、県道3号線を左折してR187方面に向かいます。

ケツとの死闘

 結局、案内板のおかげで迷うことなく中国道・六日市ICから乗ったわけですが、このあたりからおしりの痛みが発生。こりゃたまらんと最初に見えた吉和SAにピットイン。そういえば、さっきのお土産物屋さんのオバアが、「おやつにお食べ」と持たせてくれた飴とおせんべいがあったはず。それを食べて痛みをごまかそう。

 そこからはもう、「barちゃん vs おしりの痛さ」の対決モードの帰路となりました。最初はまだSA二つ先まではガマンできてましたが、兵庫に入るあたりからは見えてくるSAごとに入らないと、もうおしりの肉がもげそうで死ぬかと思いましたよ。

 そんな中の一つ、加西SAに入った時のこと。

 喫煙所でおしりをマッサージしながら煙草を吸っていると、すぐ後ろに人なつこい猫発見。ちょっとほっこりさせてもらったかな。

 思わずネコばっかり撮ってしまっていました。結局、自宅に帰ったのは8時前。ケツとの戦いにはなんとか勝利できました! ふぅ

~帰路~

(おしまい)