rider notes

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

長州|1.角島大橋~秋吉台で宴

出発

 GW キタ ━━━ヽ(´ω`)ノ ━━━!!

 と思ってたら、ここ数年のうちではもっとも天気がイマイチ…。ここんところ毎年アルプスを見に出かけてたんですが天気の都合で1泊しかできん……と悩んだ末、天気がまだマシそうな西方面に向かうことに。

 西ならどこだ? 大山・蒜山あたりか? と思いつつも、せっかくまとまった休みなんだしいっそのこと角島大橋を見たい!! と思い立ち、ぐーぐる先生にお聞きしてみると角島大橋まで約600Km。信州白馬あたりでも500Kmもないくらいやし、600Kmて東京行けるやん。

 というわけで目覚まし時計の鳴る4時前にはがさごそと起きだして5時前にはそそくさ出発!

(いい天気の予感しかしない空)

山陽道をひた走り

 天気のすこぶるよろしい山陽道を快調にするするする~と。しかし激サブー! というわけで途中のSAで長袖着装! いや~、長袖って神様♪ などと思いつつ、8時には吉備SA(岡山県)に到着。

(鬼が島討伐軍司令官四氏もご健在)

 その後、福山、広島、宮島、岩国、徳山、防府と途中のSAにも数回止まりつつ越えて山口JCT中国道に再び合流。「北九州80Km」なんて看板に遠くまできたことを実感しながら、美祢(みね)の手前にある美東SAで最後の道確認をするべく到着したのがお昼過ぎの12時半頃。

 おしっこを済ませたついでに屋内に入り、「長州どり唐揚げ」なんて看板をみると、ほんとに長州にまできたんや~と軽く実感。

大賑わいの角島大橋

 もう昼めしタイムを越えてしまっているので、さっさと角島大橋まで行くべし! とスマホナビをここでセットしたら、当初思っていた美祢ICではなく、その手前にある美祢東で高速を下り、ナビをつけたのに小郡萩道路とかいう無料区間の高速に一瞬乗ってしまい、やや遠回りながらもその後は県道240号線へ。

 途中からR435にスイッチしたら、あとは角島大橋までは一直線!

 GWだというのにほとんど車もおらず、快適~。と思っていたら、特牛(これで「こっとい」と読むそうな)の手前からクソ渋滞……。広島ナンバーや福山ナンバー、なんとなにわナンバーまでいた他のライダーさんたちと一緒にまるでグループツーリングかのようにちびちびと進む。

「まさか、コレ全部角島に向かってたりしぃひんよな……」

 という予感はもはや予感ではなかった。R435から分かれる、角島方面に向かう県道275号線の方へみんな曲がっていくではないか。

 結局クソ渋滞のまま角島に到着。あらかじめ調べてあった「絶景ポイント」は写真を撮るのも忘れるくらいの車車車車車たまにバイク車車車人人人人人人人人車車車車人人人人人人人車車車人人人人人……。

 なんとか四郎号をすべり込ませて写真を撮ろうとしたのだが、どーしても隣にいるおっさんの腕やら、そのおっさんのバイクのミラーやらが入り込んで、思ったような写真が撮れない 。もう諦めて、アップでいくしかあるまい、と割り切ったが、やっぱり連休中なんかに来るんじゃなかった…という軽い後悔の念が。

(想定してた構図とはほど遠いような気がしなくもない)

 でもこの景色を見るためだけにここまで600Kmも走ってきたのだから、それなりに嬉しかったですよ。

 さて、今度は橋のたもとにある駐車場へ行ってみることに。

 空いてたらもちろん橋を渡ってみたいんですけど、こんな渋滞の中を行く気にはなれませんでした。途中で事故か何かがあったらしく、救急車もピーポーピーポー言いながら橋を渡っていってたし。

ねぐらはどこだ

 ここで時刻は午後3時。ぼちぼち今夜のねぐらを決めねばならぬ。

 とにかく風がびゅんびゅんびゅんびゅーん!!!! とまるで台風みたいな感じだったので、これはひょっとしたらGWでお客がいっぱい…の前に風でテントが張れないかも……と思いつつツーリングマップルスマホを駆使してテン場を探してみると、角島の北東に位置する半島に無料のキャンプ場を発見!

 位置的に暴風をモロ受けるのでは…と思いつつ、とりあえず行ってみるか! とR191を東へ。

 R191はじきに海沿いを走るので、海が見えてきたのですが、海はなかなかの波ぐあい……県道66号線に折れてから、海を見ていると、こっちはもはや「暴風」で、波が立ってるとかのレベルじゃなくもはや台風が近づいてます的風情。

 道沿いの山のような木々もわっさわっさわっさわっさわっさわっさ…と風にぐんぐん動かされて……。とりあえず到着したのは小田大浜キャンプ場。キャンプ場の案内看板はまったくありませんが、「大浜海水浴場」という看板のところを入るとだだっ広い駐車場があって、バイクが一台止まってました。風は暴風ながらも眺めはサイコー!

「野営管理棟」は鍵がかかっていたので奥に進むとサーフショップがあり、そこのおじさんに声をかけてみた。

おじさん「テント張るなら、この裏手にある第二駐車場の方になるかな」
bar「ありがとうございます。サイトはフリーですか?」
おじさん「うん。でも今日はどうかな~」
bar「?」
おじさん「この風やけんね~」
bar「吹きっさらしですか?」
おじさん「うん。昨日はお客さんの張ってたテント、全部飛んでいったけん」
bar Σ(゚ロ゚;)

 そこへ先着していたライダーさんもやってきて顔を見合わせる。

bar「ここは諦めるしかないですね…」
ライダーさん「ですね…」

 駐車場へ戻り、二人はそれぞれスマホでビジホを検索しつつ電話をかけまくる。

 しかし見つけて電話をかけてみるものの、どこもかしこも満室(当たり前だ)。GWのようなタイミングでは僕たちのような、いきあたりばったり派はたいそう苦労することになる。たまに目が合っても苦笑いしか浮かばない状況の中、二人の青年ライダーが到着。もちろんここの無料キャンプ場を目当てに来たので、先ほどのおじさんの言葉を伝える。

二人「マジっすか!?」

 聞けばお二人は広島からふっと思い立ってきただけなので、いざとなれば帰ればいいや…くらいの気軽さらしいが、こちとら寝る場所がないと考えただけで憂鬱になる。

 さっき電話をしてみていっぱいだと断られたキャンプ場にダメ元でもう一度電話をしてみることに(この方法はよく使います)。そしたらさっきはおっさんだったが、今度はお姉さんが電話に出てきた。

bar「あのぅ……、今日ってキャンプ場、もういっぱいですよね?」
お姉さん「今晩ですか?」
bar「はい(やっぱりいっぱいやでなぁ…)」
お姉さん「……何人様ですか?」

 ここで他の3人に聞いてみると泊まりたい!とのこと。

bar「全部で4名なんですけど」
お姉さん「何泊ですか?」
bar「(なんだ? さっきよりもやけに聞かれるぞ…)1泊です」
お姉さん「なんとか大丈夫だと思います」

マジカ ━━━ヽ(´ω`)ノ ━━━!!

 僕たち4人は嬉しさのあまり駐車場で手に手を取ってマイムマイムを踊ったことはここだけのヒミツだ。こうとなれば話は早い! こんないきあたりばったりな僕たちを受け入れてくれる秋吉台オートキャンプ場へ爆走なのぢゃよ。

秋吉台オートキャンプ場

 途中のコンビニで買い出しを手早く済ませ、R191から県道28号線に乗り換えて進み、大浜海水浴場からほぼ1時間で見事到着。ファミキャンが中心の整備されたキャンプ場っぽいところでした。

 お金を払って案内と諸注意を受け、指示されたバイクサイトは乗り入れ可能なだだっ広い草っぱらでした。僕たちはそれぞれテントを張って場所を確保。風はあの暴風から比べればほとんど吹いてないに等しいくらい。やっぱり海際ではなくて内陸だわ。

 テントを張ったら少しの間まったりし、気づけば7時。

 管理棟から入る温泉が8時までということだったのでとりあえず温泉で疲れを癒やし、サイトに戻ったらとりあえず宴会スタート。

 ハタチ、26、29の青年たちの会話を聞いてると、昔を思い出したり、新しく聞いて驚いたり、いろいろと新鮮ですね。キャンプとなると昔から(ほとんど)一人で夜を過ごしてるので、たまにこうやって道連れ的に一緒になった人たちと宴を催すと楽しいですね。空を見上げると最近ほとんど見てなかった星空がマジで降ってきそうなほどの数で見えて、汚れた心の垢が流されていくよう。

 温泉に入ってほっこりぬくぬくになったといいつつも10時になるとだいぶ冷えてきたのでここでお開き~。真冬仕様のシュラフにもぐりこんでほくほくしつつあっという間に落ちていった夜であった……。

~この日の道のり~