rider notes

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

明石・六甲・有馬|Tちゃん慰労会

プロローグ

 ツー前日。

 いつもなら「ルーティングよろぴく!」とメールするところなのだが、先週の約束を諸事情によりドタキャンしてしまった手前、

「えらい忙しいみたいやし今回だけは俺がルーティングしとくよ。まかせとき」

 という前代未聞の謙虚メールを送ったのだが、当日の朝もたもたしてしまい、家を出るのが遅くなってしまった。そこでまたまたメール。

bar「すまん。少し遅れてくれ。俺が遅れそうや」
Tちゃん「わかりました。遅れて行きま~す」

 案の定予定より15分ほど出るのが遅くなってしまった。すっかり明るくなった阪神高速4号湾岸線を軽く焦りながら爆走し、約束の中島PAに着いたのは7時37分。約束の7分遅れで済んだわけであるが、Tちゃんはまだ来てない。そこでTちゃんにメール。

bar「なぜ来てない。早く来い」

 すると、ちょっとしてTちゃん到着。

 バイクからおりるとすぐさまメールをチェックするTちゃん。そしてひと言。

Tちゃん「ムチャ言わないでください!」
bar「まぁまぁ、そー怒りなさんな」
Tちゃん「まぁいつもの調子なんで別にいいんですけど」
bar「ところでさ。昨日ルーティングしてたんやけど、まずは明石でうろつくやろ? んで有馬なんやけど」

 今回のツーは、最近の激務ですっかりお疲れのTちゃんの慰労会なのだ。

Tちゃん「ルーティングありがとうございます。で、有馬がどーしたんですか?」
bar「明石から有馬の行き方がイマイチわかんないんだよね」
Tちゃん「ルーティングできてないじゃないですか……」
bar「いざルーティングするとなるとメンドクサくてさー」
Tちゃん「そんなところだろうと思ってましたよ……」

 と、リアバッグからガイドブックを取り出して綿密にルーティングするTちゃん。頼りになります。

 缶コーヒー飲んだりタバコ吸ったりしてうだうだしてるうちに出発は結局8時。二人とも前回の赤穂ツー同様ガソリンを入れるのを忘れていたので、再び京橋での乗り継ぎ前に給油。

 湾岸線はいつもなら風がビュンビュンなのだが、今日は珍しく風もほとんどなく、チョー快走。かなり楽チンだった。京橋ICに着いたのも中島から30分。そこから3号神戸線を若宮まで進み、そこからはR2。降水確率20%の予報が今朝には0%になった須磨界隈を流すのはホントに気持ちいい。須磨あたりの雰囲気って好き。

 途中で明石海峡大橋がど~んと見えたが、止まって写真を撮れるような場所も見当たらなかったので今回はパス。というか、明石大橋ができてから須磨以西のR2を走るのは初めてだったので、橋の袂で地下道になってるとは思わなかった。

明石で明石焼き

 あまりにも天気がよくて気持ちイイのとR2の交通量の少なさもあって、明石駅前着も早い。

Tちゃん「まだ9時ですよ」
bar「いくらなんでも9時じゃ、明石焼きの店も開いてないよなぁ」

 わざわざ明石まで来たのは、本場で明石焼きを食っちゃおうという魂胆からだ。明石焼きを食ったことがないわけじゃないし、明石に来たことがないわけじゃないんだけど、「明石で明石焼き」という経験が僕にもTちゃんにもなかった。

 今のうちに僕が目をつけていた明石焼きのお店「ふなまち」をとりあえず探索しておこうということになった。

funamachi.jp

 しかし、このお店の所在がわかりにくい。Tちゃん所持のガイドブックでは明石駅前を越えたR2のローソンの角を南下ということだったが、そのローソンがない。適当に目星をつけて曲がったが、お店を見つけられないまま三叉路に突き当たる。近くで立ち話してたオジイとオバア3人組に聞いてみることにした。

bar「すんません。『ふなまち』って明石焼きのお店を探してるんですけど」
オジイ「あぁ。そしたらそこの道を戻って(以下省略)」
Tちゃん「ありがとうございます」
オバア「でもぉ…」
Tちゃん「ナンですか?」
オバア「今日、『ふなまち』は休みやでぇ」

 オバアはん、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大正解。『ふなまち』は、どうも金曜日休みのようだ。

Tちゃん「しかたありませんねぇ。商店街でもうろつきますか」
bar「そだね…」
Tちゃん「商店街の中にも明石焼きのお店くらいあるでしょ」

 ということで、傷心を引きずりつつも希望をかすかに抱いた僕たちは明石の台所とも言われる魚の棚商店街にやってきた。

www.uonotana.or.jp

 およそ400年前の明石城築城とともに生まれたと言われる魚の棚は、地元の人は「うおんたな」と呼ぶのはどんなガイドブックにも書いている。およそ400年前の明石城築城とともに生まれた魚の棚の設計者はなんとあの豪剣・宮本武蔵であるといわれ(ホンマかよ)、江戸時代に本格的な市場になったといわれる歴史の古い市場とのこと。

 港町・明石らしい商店街の中、僕らはお店を冷やかしながら闊歩してみる。目的の明石焼きのお店はいくつか見えるものの、どこも開店は10時半以降。やる気ないんか?

 そんな中、やる気を見せるいくつかのお店で子持ちイカだの小イカメシだのホタテ煮だのといったチマチマしたものが売られてる。そんな中の一つ、『兼一水産』の店先で試食もできるみたいなので、ホタテ煮の欠片をチャレンジ。

 ウマ━━━━━━ d(゚∀゚)b ━━━━━━イ!!

 100gで480円となかなかの高値ではあったが、これは体調が復調傾向の愛する奥様にも食べさせてやりたいと思い、思い切って300gゲッツ。100gじゃホタテなんて5個くらいにしかならないしね。

 商店街を端から端まで歩いてお土産をゲットしてたら、時間はいつのまにか10時。『よこ井』というお店が開いたようだ。店先にはオバアが一人、そそくさと支度をしている。

bar「いいッスか?」
オバア「ええよー」

 10数人も入ればいっぱいになる狭~い店内の一角に陣取った僕らは、本日のお客さん第一号のようだ。ふと見ると、壁にはどかーんと看板が。

bar「おねーさーん」
オバア「なに?」
bar「明石焼きのお店って、どこも開くのが遅いですね」
オバア「そやなぁ。うちは早い方やなぁ」

 すると、ここからオバアの愚痴が始まった。

オバア「明石焼きはご飯じゃないやろ?」
Tちゃん「そういえばそうですねぇ」
オバア「せやから、朝っぱらから開けてもお客さんは来ぇへんし」

 どーも、やる気がないわけではないようだ。

オバア「それに『話のネタに』ゆーて2、3人で来ても一人前しか頼んでくれへんから商売にならへん」

 あまりにも有名になった名物にも深い悩みがあるようだ。しかし、これらの愚痴も商売にかける意気込みの表れ。

Tちゃん「ご安心ください。僕らは最初っから2人分食うつもりで来てます」
bar「なんなら20人前でも食います」
Tちゃん「今の発言は無視してください。では2人前お願いします」

 明石焼きが出てくるまでの間、僕らは近況話になった。

Tちゃん「誰かさんのツーレポのおかげで『エロ男』としての地位を築いた僕ですが」
bar「誰のレポや。悪いヤツもおるんやな」
Tちゃん「………。まぁまた最近、ちょっとしたトコロを覚えまして」
bar「セクキャバじゃなくて?」
Tちゃん「セクキャバは卒業です」
bar「卒業っ?! ……どんな遊びをしてんねん」
Tちゃん「最近はコスキャバが熱いデス」
bar「コスキャバ???」
Tちゃん「はい。婦人警官のお姉さんとイチャイチャしながら楽しく過ごせるオトナの世界です」
bar「そんなん楽しいの?」
Tちゃん「そういや、barさんの好きな看護婦サンのカッコも…」
bar「連れてけ

 というあほぅなことを言ってる間に、あっつあつの明石焼き登場!

 店のオバアも「このツユにつけて冷やしてね。やけどせんようにね」と言い残して立ち去る。「ほら、これがそのコスキャバのお姉ちゃんの名刺…」と言いかけてたTちゃんも、

 そそくさと財布に名刺をしまい、早速食べてみると、

 マイウ━━━━━━ d(゚∀゚)b ━━━━━━!!

 初めての「明石での明石焼き」だが、明石焼きの正式名称が「玉子焼き」と言われるのがよくわかる。単純に玉子の味だけじゃないところがミソだな。

 すると、Tちゃんが半分を食べたところでいったんストップ。

bar「どったの?」
Tちゃん「いえ。看板に『冷やした方がウマい』って書いてるもんで」

確かに書いてる

 ということで僕もいったん休憩。

 そして数分後、満を持して僕らはだしをつけずにそのまま食ってみる。

 コッチノホウガ━━━━━━ d(゚∀゚)b ━━━━━━マイウー!!

 味がなんというか、濃く感じた。だしはあくまでも冷やすためであって、本来の味は明石焼きそのものにあるんやなぁ。

六甲を目指す

 さて、当初の目的「明石で明石焼き」を達成した僕らは、次なる目標「有馬温泉で温泉三昧」に向かって進むことにしたのだが、いかんせん時間が早すぎる。すると、

Tちゃん「そんなら三宮の僕の行きつけの店で昼メシでも食ってから行きますか?」 

 というわけで僕らはR2を一路東進。あっちゅー間に明石大橋を越え、あっちゅー間にTちゃん行きつけの洋食屋 グリル末松に到着。

www.grill-suematsu.com

 6人のカウンターしかない小さいお店だが清潔。味も確か。お店の雰囲気も変な力が入っておらず、民芸的でもあるし、神戸らしい洗練さもある。

bar「こんな店、よー見つけたなぁ」
Tちゃん「三宮で朝から晩まで働いて、翌日朝イチでまた仕事って時に、真夜中に家まで帰る元気なくなるじゃないですか。そんな時はもうそこらのビジネスホテルに泊まっちゃうんです」
bar「ふむふむ」
Tちゃん「んで、夜中にうろうろしてて見つけたんです。ここなんて先週も来ましたしね」

 そんなTちゃんはたいていオムライスを頼むらしいのだが、今日は日替わりランチ。これまた美味かった。Tちゃんの得意技オムライスは名物メニューのようだ。

 意外とTちゃんのグルメな面を垣間見たところで、僕たちは有馬へ向けて進軍することにした。

Tちゃん「やっぱし有馬へは、六甲を堪能しながら進みましょう!」
bar「あ、そうなの? じゃ、それで行こ」

 Tちゃんを先頭にR2の一本北側にある裏道をずんずん進む。しばらく進んで、ある信号待ちの時、

bar「さすがは三宮界隈を庭にするTちゃん。裏道もばっちりやね!」
Tちゃん「大変申し上げにくいことなのですが……」
bar「どったの?」
Tちゃん「ここはどこかなーと思いまして」
bar「迷ってるんかい!

 ということでいったん歩道に退避し、ちょうど道向かいにあった交番へ聞きに行くことにした。

bar「すんませーん」( ゚3゚)ノ オイッス!
警官A「な、なんだね君は…」
bar「六甲山に行きたいんですけど」
警官B「六甲やったらどこからでも行けるで」
bar「いや、そーじゃなくて…」
警官A「ドライブウェイ?」
bar「それ! ドライブウェイ抜けて有馬に行きたいんです」
警官B「それなら…」

 聞けば僕たちが今止まっている角を山に向かって道なりにひたすらまっすぐ進み、ケーブルの駅を左に曲がれば、そこからが表六甲ドライブウェイとのこと。ホンマにどっからでも行けそう。Tちゃんも「神戸大学が見えたらもうバッチリです」 と豪語していたので、僕らはおまわりさんに言われたとおり坂道をえっちらおっちら上っていくと、神戸大学。ここから先を走るTちゃんのCBR600RRは水を得た魚のように、バビューンと行ってしまった。

 僕ちゃんの四郎号が老体にムチ打って上っていくと、見えてきました六甲山ケーブルの駅。その角にTちゃんとシビ号が止まっているので僕も停車。

bar「どったの?」
Tちゃん「いや。ここで一服してから行こうかなと思いまして」

 やや緊張と喜びに満ちた恍惚とした表情でタバコの煙をくゆらせている。

Tちゃん「いや、実はこの道、車では何度も来たことがあるんですが、バイクで走るの、初めてなんです」

 かく言う僕はというと……バイクどころか六甲じたい何年ぶりかわからん。というわけで、さぁいよいよ六甲山! と思ったら、ここでTちゃんからアドバイス

Tちゃん「途中でトンネルがあるんですが」
bar「そうだっけ」
Tちゃん「トンネルに入るとお金とられちゃう上に、ま~ったく面白くないまま六甲の裏まで抜けちゃいますから気をつけてください」
bar「そうなの?」
Tちゃん「油断は禁物です。あのトンネルには知らん間に吸い込まれますから」
bar「どんなトンネルやねん…」

 それにしても、六甲山は素晴らしい。青く広い空。ところどころに残る桜。そして新緑へと衣替えしつつある眩しい緑。ん~。マンダム。

 途中のトンネルにはマジで危うく吸い込まれそうになりながらも、なんとか上までのぼり(県道16号)、そこでいったん休憩。

Tちゃん「天気は上々だし、車も少ないし、眺めもいいし、サイコーですね」

 まさしく。平日だけあって、車が少ないというのが最大の要因かな。そこで僕らは缶コーヒーとタバコで一服してから、もう一度往復することに。 吸い込みトンネル口からだと片道5分ちょい。下からでも15分もあればよゆーで往復できちゃう距離なのだが、とにかく気持ちよかです。

 僕たちは休憩してた県道16号上も、おそらく森林植物園あたりから表六甲ドライウェイの下り口までを何度も往復しているバイクが数台。天気もいいし、きっと腕を磨いてるんだろうな。事故に気をつけてよ!

 僕たちは裏六甲ドライブウェイの下りも堪能し(こちらは往復しなかったが)、そのまま県道15号線へ。途中、神鉄有馬口駅に沿って進むと、いつの間にやら芦有ドライブウェイの入り口前。少し迷ったけど、本日のメインイベントである有馬温泉にたどり着くことができた。

www.arima-onsen.com

 道後(愛媛)、白浜(和歌山)と並ぶ日本三湯に数えられるほどの有馬温泉。せっかくだから温泉街を散策……とも思ったが、今回はTちゃん慰労ツー。有馬の湯を堪能しつつ、じっくり休めるところということで、最近流行りのスーパー銭湯ならぬ「スーパー温泉」に決めた。その名も「太閤の湯」。

www.taikounoyu.com

 二輪は駐車場代がタダというのに惹かれたのが実際のところなのだが、警備員のおっさんに案内されたとおり入り口そばにバイクを止めて支度をしていると、

警備員さん「バイク、いいですねー」
bar「この時期は気持ちイイです」
警備員さん「そーですよねー。バイクに乗って風を切ってると、生きてる! って感じしますもんね」
Tちゃん「乗ってはったんですか?」
警備員さん「若い頃ね。でも女性ドライバーに激突されてからは降りちゃいました」

 そう言いながらズボンの裾をまくって右の向こう脛を見せてくれた。そこには太い手術の跡。

Tちゃん「うわっ。えらい事故やったんですね」
警備員さん「三ヶ月入院しましたわ。がはははは」

 そんなこんなで中へ。いざ温泉!

Tちゃん「有馬温泉も何年ぶりかわかりません。ガキの頃に来たっきりです」
bar「俺も軽く10数年来てないもんなぁ」

 有馬温泉は、環境省の指針により療養泉として指定している9つの主成分(単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、硫黄泉、酸性泉、放射能泉)のうち、硫黄泉と酸性泉を除く7つもの成分が含まれており、世界的にも珍しい多くの成分が混合した温泉。その中でもなんといっても「金泉」。入るとなんだか泥水に入ってるような感覚になる錆色をしているのだが、含鉄ナトリウムと塩化物強塩が高濃度で含まれているらしいです。舐めてみると、さすがになんとも言えない味。

 しばらくお湯を堪能した後は、休憩スペースでお昼寝タイム。たっぷり1時間は寝たな。その後、今度は蒸し風呂へ(軽いサウナみたいなもん)。別料金という設定に魅力を感じたりもしながら(入館するときに「瓢箪倶楽部」という会員に入ったので無料)入ってみると… 例えるなら、「真夏の夕方、アルバイトも見つからずゴロゴロしてるエアコンのない大学生の部屋」といえばわかるでしょうか(わかんねーよ)。僕らの時代には、そういう大学生はいっぱいいたのだ(僕もだが)。じわ~と全身に玉のような汗が浮かんでくるあの感覚は、まさしく大学生時代の僕だった。じんわりと出ては流れる汗を指差し、

Tちゃん「毒素が出てきてます」

 Tちゃんの体内には毒素が充満しているらしい。

bar「コスキャバの毒素やろ」
Tちゃん「仕事の毒素ですっ!」

 小腹がすいたところで、フードコートへ。

 Tちゃんはソース焼きそばを注文。僕は、

Tちゃん「また明石焼きですか?!」
bar「メニューには『明石焼きたこ焼き』って書いてた」
Tちゃん「なんですかソレは」
bar「俺もよくわからん」

 食ってみると……ちょっと玉子成分の多いたこ焼きって感じかな。たいして美味くもなんともないのが、こういうところのメシだ。

 時計をみると5時すぎ。なんと4時間はいた計算になる。ぼちぼち僕たちは退散することにした。

 帰りは意外と楽しい芦有ドライブウェイから有閑マダムたちが気だるくそぞろ歩く芦屋の街中をスルー。しかしあの急坂に悠然と立ち並ぶ豪邸の数々。休憩しよかと決めていたコンビニ一つない。Tちゃん曰く「そもそもコンビニで買い物をするという文化は必要とされてないんでしょうし、街の景観が損なわれるということもあるでしょう」。

 結局そのままR43に出て、Tちゃんは芦屋から3号神戸線で帰還。僕は西宮浜から5号湾岸線で帰還したのであった。

帰宅後

 帰宅後のメール。

bar「今日の慰労会、英気を養えたか? 明日からまた仕事頑張ってちょ」
Tちゃん「こちらこそ慰労会ありがとうございました。サイコーでした」
bar「それはよかった」
Tちゃん「これからは、この路線ですね」
bar「この路線?」
Tちゃん「もう僕らもおっさんですから。シャカリキに走るよりもほっこりする。コレこそ『おっさん・ツーリング』。略して『おっツー』ですよ」
bar「え。俺は『コスツー』がしたいんやけど」
Tちゃん「コスツー?」
bar「コスキャバ・ツーリング」

 いまだに返事がないのは若干気がかりである。

(おしまい)