近江八幡と安土は、JRでいうなら一駅。水郷めぐりの舟発着場からテキトーに進むと県道2号線との交差点に、「←安土」の青看板が出るので、そこを左折。
今日はこれまでずーっとさざなみ街道(県道559号線)を気分よ~く走ってきたので、県道2号線なんてたいしたことないんやろな…と思いながら走る。やっぱり車のディーラーやら農耕機械を売る店やら、大型店舗が連なってて、あー風情もへったくれもないよ…なんて思ってたんですが…そこはやっぱり滋賀県! 空がひろ~い!
そんな県道2号線を数分走ると、「安土城郭資料館」だの「信長の館」だのといった文字が目につく。案内看板にしたがってくねくね道なりに進むと、何やら住宅街みたいな中に迷い込んだと思ったら、安土駅発見。
怪しげな建物と、「織田信長」と書かれた赤い幟が等間隔でにょきにょきと立てられた中、僕は駅前(駅裏?)にあった、安土城郭資料館へと行くことにした。
しかし、前世が武田家家臣だった僕にとってはアウェー。気分はそーとー悪いことに変わりはない。しかし、ここは武田家隠密になった気分で、あわよくば信長を首を狙ってやる! とまぁバカなことはこのくらいにして、とにかくそういう敵地に乗り込む気分満載だったのである。
しかし、あぢぃ。
ここで一つお伝えしておくと、本日の僕のいでたちは、Tシャツ+長T+メッシュジャケット(今年初)。グローブは一応春秋用と夏用を持ってきてて、高速ってこともあったので春秋用をしてたんやけど、桂川PAで夏用にチェンジしておいたんですねー。止まってる時と走ってる時では体感温度が違うからとちょっと迷ってたんですが、もーダメ。長Tを脱いでバッグにしまい、とりあえずメッシュジャケを脱いで手に持って、いざ魔王の城へ。きっとクーラーもがんがんに効いてるはず!
…というのは、単なる妄想でした……冷房なんてつけてるわきゃねぇ。入館料200円(もっととられるかと思った)をおばちゃんに支払って中に案内されると、真正面に安土城の模型がどーん。うーむ…この城のどこに信長がいるのだ…。
明智光秀のごとく、すぐさま安土城攻めをしたい衝動にかられながらも、まずはDVDを見せられます。
歴史的な背景はもう全部知ってることなのでいいとして、DVDでは安土城の(予想)構造について1フロアずつ細かく説明してくれます。ま、「城郭資料館」ですからね。
DVDが10数分で終わると、再びおばちゃんが登場し、今度は安土城の内部構造をじかに見れるというわけで、横にあったさっきの1/20スケールの安土城が、ボタンでウィ~~~~~~ンと真っ二つに!
敵の城ながらも、僕は何を隠そう、ミニチュア好き。おじいちゃんになったらぜ~ったい盆栽やるだろうなぁ…と思ってるくらいである(盆栽がミニチュアかどうかは知らないが)。だから、食い入るように見ちゃいました。
ふむふむ…魔王・信長の城はこうなっとるのか…。しかし、肝心の信長がおらんではないか…と思って、よ~く見ると……ここでクエスチョン。(ミステリーハンター風) この城のあるじ、信長はどこにいるでしょうか?
正解は、
後になって気付いたんですけど、この日は6月2日。旧暦のこの日、信長は本能寺において明智光秀の軍勢により、この世を去ったのでした。
(つづく)