rider notes

BC-ZR750C乗りの残しておきたいログ

遠州灘|3.鷲津の夢は夜ひらく

 弁天島のおかげですっかり充電できたぼくは、予約を済ませた「ホテルnanvan浜名湖」さんへ。

www.nanvan-hamanako.jp

 ちょっとした街なかを通るときはスマホのナビがとっても便利。Google謹製ナビらしく「ここ…走ってもええんかいな」と心配になりそうな住宅街の脇を遠慮がちに走れば10分ほどで到着。

 パパッとチェックインを済ませて一服したら、

 晩メシを兼ねて早速ホテル周辺を探索。まずは最寄りの鷲津駅

 想定内の閑散ぶり。ロータリーだけがやたらと立派な感じも含め、まぁこんなもんだろう。

 ただ閑散としているということは、同時に晩メシを食えそうな店も少ないということを意味している。スマホで検索しながらうろついてみたのだが、全国チェーンの焼肉屋さんだったりフツーの定食屋さんだったり低評価オンパレードの居酒屋さんだったりして、「いよいよ今晩はコンビニメシか?」などと断念しかけていたとき、どちらかというと地味な店構えの「海想や」さんを発見。

r.gnavi.co.jp

 こりゃ正解だなとすぐにわかった。扉を開けた途端に飛び出してくる店内の活気ある雰囲気。元気な店長とテキパキと動き回る店員さんたち。まだ6時前にもかかわらずテーブルは満席で、ぼくもカウンターの空いたところに入れてもらってようやく座れたほどだ。ぼくの後にはもう一人が入れただけで、その後にやって来たお客さんたちは何組か丁寧に断られていた。月曜日だから混んでいるのか。はたまた平日でもこの勢いなのか。

 なぜか快い喧騒に溶けるようにビールをちびちびやりつつ、海が近い街だからやっぱりまずは海のものをオーダー。

 そして外せないのは浜松の焼き餃子。

 浜名湖SAではうなぎの値段にすっかり萎縮したぼくだったが、庶民派の味方はやっぱり餃子だな。浜松餃子万歳。お店のテレビではWBC日本代表の壮行試合をやっていて、ぐびぐび飲みながら餃子を頬張って、店長や常連さんたちが一緒になって好き勝手言っているのを横で心地よく聞いていた。

 なんか気持ちいい雰囲気だなぁと思って、なんでかなと考えてみたら、たぶん客層じゃないかと思えた。カウンターの左隣には静かにビールを嗜む、ちょっとくたびれた感じのサラリーマン。右隣は僕より若いけど妙に落ち着いた感じの青年がスマホをいじりながらぼくと同じようにちびちびやっている。どちらもオーダーのセンスがなかなかよくて、海のものを中心に刺し身、揚げ物、開きなんかをゆっくりしたペースで愉しんでいる。静岡は品のいい人が多いのか? 他にも飲んだり食ったりしてすっかりおなかもできたのでお会計をしてもらったら、予想の半分ちょっとでびっくりした。ごちそうさまでした。

 帰りに駅前にあった本屋さんでちょっと立ち読みしてからのんびり歩いてホテルへ帰還。風が心地よかった。

 部屋に戻り、風呂からあがってツーリングマップルで明日の作戦を立てたりテレビでローカルな情報番組なんかを見たりしているうちにあっという間に眠くなったので初日はこれにて終了。

 翌日の朝は目覚ましを7時にかけていたのに5時半に目覚める。

 せっかく早起きしたので朝食バイキングの始まる6時半までに着替えはもちろん洗面までぜーんぶ済ませ、完璧な状態にしてから1階のロビーを利用した朝食会場へ降りてみた。

 そんなに種類が多いわけではなかったけど、和食系・洋食系のどちらもあり、無料だと思えば上等だ。

ぼくは和食系

 しかし、こういう朝食は無料と考えるのが正しいのか、あらかじめ料金に含まれていると考えるのが正しいのか……なんてことを考えながら完食。そういや、前にもおんなじことを考えてたな。

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 朝食前にグルーミングも全て完璧に済ませたのだから、あとは冬ジャケとオーバーパンツを身につけるだけだ。完璧やん俺……などと思いながら、部屋への廊下を歩いていてふと気づいてしまった。

 部屋のスリッパのまま1階ロビーに降りていたことを。

(つづく)